京都地域力ビジネス(京都ちーびず)セミナー in 与謝野町
「ちーびず継続計画の作り方!(第3回)」

 平成29年2月9日(木)、冬景色の与謝郡与謝野町の「リフレかやの里」にて、「京都地域力ビジネス(京都ちーびず)セミナー」を開催しました。今回のテーマは、「ちーびず継続計画の作り方!第3回 計画の立て方」で、一般参加、京都府、中小企業診断士合わせて10名が参加しました。
 自己紹介のあと、今回が初回参加の方がおいでだったので、まずは第1回:お金の稼ぎ方、第2回:お金の使い方について、概略の説明をしました。その後、本日のテーマ「計画の立て方」のテキストに沿って解説し、各自具体的なちーびず継続計画を作成・発表のうえ、講師からのコメントをさせていただきました。

1.京都地域力ビジネス(京都ちーびず)セミナー 第3回  講師 久保 憲司

 まず、ちーびず継続計画の作成ポイントを解説して、各自が描いておられる事業計画を実際に経営計画書として作成してもらいました。作成のポイントは、
①地域の課題を明確にして、その趣旨・目的の解決のための取組にこだわる。
②地域での連携・協働により、賛同者・共感者から顧客を見込み、営業利益を出せる計画にする。
③事業の継続のために、人、もの、お金を意識して、ビジネス的に取り組める計画とし、黒字化を意識する。

 その後、新たに事業計画されている3名の方の発表を中心に意見交換をしました。
『計画1』  高齢者や子育てママが孤立している課題に対して、多世代交流を図るために、音楽などの文化や食を通じたカフェを運営する。そのための地域での連携は、京丹後市寄合センター、地元小学校ひまわり、麦わら、子育て支援グループ食生活推進改善推進員と行い、多くの協働連携者の口コミ、交流イベント、HP・FBで発信し、高齢者・子育てママ・引きこもり若者を雇用し、地域づくりを目指す。
『計画2』  昨今のジビエブームで獣肉の需要が増加しているが、狩猟の現場は農業の片手間や趣味の範囲であり、賞金を得ている。その埋没処理に多額の費用をかけている。経済として獣肉を流通させてこそ問題解決となる。そこで。地元猟友会と連携し、廃棄物も農業の肥料としての有効利用を有期農産物農業者と連携する。顧客づくりは、ワークショップや地域直場所でのイベントや飲食店での口コミで行い、雇用は加工の作業員と賛同してくれる猟師を10名程度集めて、食肉としての適正な処理と量を確保し、流通ベースに乗せる。年間750頭で販売価格75百万円を計上する。
『計画3』  長寿のまち丹後で、高齢者の活躍の場を創出するために、若者と高齢者が協力して、地元農産物の情報を発信する。いちがお園、宇川加工所、ゆうせい舎と連携し、高齢者や障害者が輝ける場を創造する。自ら移住して、農家民宿を4月に開業を目指す。今後、京丹後市でアウトドアイベントの開催やサーフショップと連携し大学生を呼び込む。また歌声喫茶や支え合い地域タクシーも計画している。


2.講師からのコメント

 それぞれの事業計画について、次のようにコメントを行いました。
『計画1』 多くの連携組織を持っておられるため、交流イベントの参加者を確保することが出来そうであります。しかし継続した事業とするためには、リピート客になってもらえる内容に常に意識すること。初めは参加してくれるが、続かないことが多い。何より大事なことは、地域課題解決の趣旨を共通認識とすることです。
『計画2』 地球温暖化による獣害が増加しているため、イノシシやシカの狩猟が求められている。その獣肉のジビエブームとさらに残骸の農業の肥料生産に活用することへの取組は、命の再生産であり、意義深いものがある。これからは連携を強化して取り組んでもらいたい。また自身でも、将来はジビエ料理の店舗を経営するのも事業の継続につながります。
『計画3』 レストランや農家民宿を移住してオープンされるとのことであり、これまで準備をされてきたと思いますが、地元の協力者の確保が大事であること。ターゲット顧客のメインは観光客とのことですが、魅力のある体験を実施して、参加者の口コミからであれば需要を生み出すことにつながります。

●平成29年2月22日掲載 【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 久保 憲司

【問い合わせ先】 京都府地域力ビジネス課(京都府ソーシャル・ビジネスセンター) 電話075-414-4865

 

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