第47回 京都ちーびず応援カフェ in 京田辺市 さんさん山城
~さんさん山城の「コミュニティカフェ」活用のアイデア出し!~
第47回京都ちーびず応援カフェが、平成29年1月18日(水) 京田辺市のさんさん山城で開催され、多くの参加者が集いました。参加者は、地元京田辺の女性団体やサークル、NPO職員、京田辺市役所職員、山城北農業改良普及センター職員、京都府職員、ちーびず推進員など、総勢約50名もの方々で会場が一杯になりました。
今回の応援カフェでは、会場となったさんさん山城が今年の4月にオープン予定の「コミュニティカフェ」について、その活動のアイデアを参加者が交流しながら出し合おうとの企画です。7つのテーブルに別れて、それぞれがワークショップで活発なアイデア出しが行われました。
1.さんさん山城の活動紹介と4月オープン予定の「コミュニティカフェ」の紹介
会場となった京田辺市の山城就労支援事業所「さんさん山城」の藤永実氏より、活動内容を手話とともにご紹介いただきました。
2011年の開所より、就労継続支援B型(通所型施設)として、聴覚に障がいを持つ方々を中心に、農業、食品加工、縫製、木工、そして販売をキーワードに6次産業化を続けてこられました。特に、地元京田辺の特産品である「宇治茶」や「京都田辺なす」、「京都えびいも」などを自ら育て収穫し、それを自分たちで加工・販売するという事業が特徴です。商品には「濃茶大福」や「抹茶クッキー」、「えびいもコロッケ」など、オリジナルのアイデア商品が揃い、物産展や地元のお祭りなどで販売されています。
また、平成29年4月には、同事業所内に「コミュニティカフェ」をオープンする予定で、現在はその準備に取り組んでいるところです。とのお話しがありました。
今回の京都ちーびず応援カフェでは、その「コミュニティカフェ」の活用について、多くの参加者からいろんなアイデアを募り、4月のオープンに役立ててもらおうという狙いと、実際に参加し体験することで多くの共感者を集めるとの狙いがありました。
2.特産品をふんだんに使ったランチとともに、和やかな交流がスタート
その後、7つのテーブルごとに自己紹介を行いながら、お楽しみの「手作りランチ」をいただきました。ランチは、京都田辺なすの「干し茄子入りご飯」や人気の「えびいもコロッケ」など、事業所で生産した地域特産や地元京田辺の野菜が使われており、参加者からは「初めて干しなすを食べました」や「抹茶あんは本当に濃い!」などの声が次々と出ていました。
3.「コミュティカフェ」活用のアイデア発想ワークショップ
美味しいランチをいただいた後、引き続き7つのテーブルごとにアイデア発想ワークショップが行われました。自己紹介とランチで和やかな場となったこともあり、それぞれのテーブルでは次々とアイデアが発想され、自由で活発なグループワークとなりました。
私が参加した7班では、テーマを3つに絞ってアイデアが生まれるようファシリテートしました。それはコミュニティカフェの、①商品・サービスのアイデア、②売り方や提供方法などのアイデア、③集客のアイデアの3つです。
商品・サービスでは、「大福とお茶のセット300円」や「フリードリンク500円」など、気軽に利用しやすいアイデアが発想されました。売り方や提供方法では、「食事付きセミナー」や「移動販売」、「配食サービス」など、多彩な売り方が発想されました。また、集客については、「通りに看板を出す」ことでまずはカフェの存在を知ってもらうこと、さらに「地元の地域広報誌掲載」や「回覧板でイベント紹介」など、いかに多くの地域の方々へ活動を知っていただくことが必要ではとの意見が出されました。さらに、事業所の強みである「職員(健常者)でも手話が使える」ことを活用し、「手話教室の実施」や、子育てママでも安心して働ける「お子様連れのアルバイト」なども発想されました。これは、畳の部屋が事業所内にあることに着目し、職員や障がいのある方々が、ママが働いてくれている間に「お子様を見る」ことができるのでは?との発想からです。
それぞれには、少なからず課題があるものの、今年4月のコミュニティカフェオープンの参考になることが期待されます。
今回の京都ちーびず応援カフェは、ランチを含めた3時間という時間でしたが、あっという間に和やかな時間は過ぎ、最後は全員で集合写真。多種多様な方々との繋がりや共感が生まれたと実感しました。
●平成29年2月1日掲載【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 湯川 俊彦