京都ちーびず応援カフェ in 東山
3月15日に東山の茶寮・和香菜(写真右)にて、お茶をテーマに京都の文化発信についての意見交換が15名の参加をもって行われました。
参加メンバーは京都府の地域力ビジネス課、観光振興課、ちーびず推進員、NPO主催者、中小企業診断協会から中小企業診断士、地域の企業家でした。
まず、お茶への理解を深めると言うことで山本園茶舗の山本達也氏による茶文化に関するお話がありました。
ほうじ茶、煎茶などの生産法、製法など試飲体験を交えてのお話で参加者も新たな発見のある興味深いお話でした。その後、様々な視点からの意見交換がありました。
1.お茶文化は複雑な面もある
まず、山本園茶舗の山本達也氏(右写真が山本氏)による解説あり、実際に説明のあったお茶をいただくことにより、生産法や製法、ベストなお茶の立て方への理解が深まりました。
お話の中で以下のことが印象に残りました。
・抹茶が最近ブームであるが、ほうじ茶も京都の生活に根付いた文化なので、大切にして欲しい。
・お茶の様々な種類は同じ茶の葉から、製法と、陽の当てる期間などを変えることによって出来ている。
・宇治茶は地域一体となったブレンド能力に優れたところがある。
2.意見交換は様々な角度から
参加者の意見交換では様々な角度から意見が以下の通り出されました。
・お茶は切り方によって様々な文化のシーンに適用できるので他の文化とのクロスオーバーを考える事により広がりが出る。
・このような、講座を親子で受ける事により、子育てに活用できないか
・若者のマーケットに向けて、お茶を氷化するなど工夫する余地がある。
・お茶のブレンドを説明する講座も価値が出るのではないか?
・地域で製販を一貫してやっている事業所の見学などは、価値があると思う。
との意見がありました。
3.京都府では「お茶の京都」が進行中!
京都府長友課長より、京都のお茶のブレンド力は京都の商人の目利き力に繋がり、「ほんまもん」感があるので見せる要素もあり、人寄せの可能性を持っているとの話しがありました。
また、観光振興課の下河さんより「お茶の京都」の推進状況の説明がありました。
●平成28年4月27日掲載 【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 西川豊
【問い合わせ先】 京都府地域力ビジネス課(京都府ソーシャル・ビジネスセンター) 電話075-414-4865
◆グループ意見交換会レポート (2班)
参加者全員で、「まちなかから発信するお茶の京都観光」についての意見交換を行い、下記のような提案が出されました。
・スイーツだけではなく、本物の抹茶の味を外国人に味わってもらうための場所の提供
・「ブレンド力」についてもう少し詳しく話を聞ける場があれば、高品質なお茶の価値を理解してもらえるのではないか。
・かわいらしい器なども絡めて提案すれば、付加価値が高まるのでは。
・本物のお茶を正しく飲むことは、子供の味覚を鍛えるのに役立つと思う。何か子供の教育にも活用できそうである。
・本格的にお茶を味わおうとすると時間がかかるので、もう少しスピーディーに飲める場があるといい。
【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 梅林守
◆グループ意見交換会 (3班)
参加者からは参加者それぞれの視点で以下のような意見が出ました。
1.宇治茶の日常的活用
①水は飲めないので、ほうじ茶を毎日飲んでいる。
②一人暮らしの親がほうじ茶を好むので、欠かさないように送っている。世話になっている近所の人に配ると、大変喜ばれる。
③近くに製茶場があったりして、宇治茶には日常的に親しんでいるが、宇治茶本来の文化的よさが少し失われていっているようにも思う。
2.「お茶の京都観光について」
①抹茶ブームで京都駅周辺や祇園界隈等では関連商品が賑わっているが、若い人に宇治茶のよさ・文化性が十分伝わっていないのではないか。よさをしってもらう活動(まちなかでのお茶の講座など)が重要では。
②BSの京都紹介番組で、京都のまちなかではほうじ茶や京番茶が主に飲まれていることが取上げられていたが、京都の生活文化への関心は高い。東山界隈ではレンタル着物での観光が若い人を中心に賑わっているが、東山の環境を生かして、宇治茶の真の良さを普及していく可能性は大きい。
【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 金田修