喫茶ゆめさら
~人が集い自然体でいられる場所~
喫茶ゆめさらは舞鶴総合文化会館内にあるコミュニティカフェです。店内は広々、ゆったりとしてくつろげる空間です。店頭ではお野菜の販売、店内でも地域の方が製作された手作りの作品や地域の事業者の方のつくられた食品なども販売されています。地元の素材にこだわった野菜中心の家庭的な手作り定食が人気のお店。地域のイベントを実施する機会も多く、最近はここで再会されるお客様同士の会話が弾むこともたびたびあり「人と人がつながる場所」「再会できる場所」にしたいというオーナー米澤典子さんの当初からの思いが少しずつ実現していること感じています。先代オーナーから引き継いでこの4月で4年目に入る「喫茶ゆめさら」、今後の集客と新たなメニュー開発、損益面の課題なども感じておられ、今回ハンズオン支援として訪問しお話をお伺ししました。
1.現在の運営状況
現在はランチを中心に営業しておられます。ランチメニューは700円の定食とカレーの二つに絞り込んで展開されていますが、もっと軽い単品のお食事(サンドウィッチやチャーハンなど)の要望もあり今後のメニュー展開について考えておられます。現状、定食はおかずの種類も多く、家庭料理とはいいつつも、お野菜たっぷりで家でつくるメニュー以上の品数、特に女性に人気です。お客様は50代~70代の女性が多く、女性同士のおしゃべり会にも使える広いテーブルで、隣のテーブルでの会話が気にならないことが配慮され、ゆったりとした空間です。貸しスペースとしてイベントでお使いいただくことも多く、イベントが続くときはスタッフ総出での忙しさだそうで、メニューも変えて対応しています。特に広報などされていませんが、イベントや教室の開催で来店したことをきっかけに繰り返し来て頂ける方が増えるなど、順調にお客様も増え、地域の居場所となるカフェとしての知名度も上がってきています。
2.今後の事業継続に向けてできることから少しずつ
お客様も徐々に増え、地域のカフェとして認知度もあがっていることを感覚的に感じていますが、実際に数字を把握し、経費についてのコントロールもしていかないといけないことを米澤さんご自身、感じておられます。イベントの対応やお客様が増えた際の対応も含めて、一緒に働く仲間を増やすことや、接客スタッフの育成が必要となってくるでしょう。人件費もかかってくるので、利益をきちんと把握していく必要もあります。お客様からの要望もあり展開メニューについてもアイデアを練っている段階です。今ある設備の中で、できることから少しずつ、作り置きできるようなメニューを増やしたり、プラスでオススメできる軽食やお菓子もそろえたりすることで、喜んでいただけるお客様が増えるかもしれません。今後、お弁当や好きなお菓子もそろえていきたいと考えられています。地域の居場所としてより心地いい空間をつくっていけるように、また来たいと思える場所であり続けるために、できることから少しずつ、オーナーの思いが実現されていくことを応援していきます。
●平成28年3月9日掲載 【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 阪本純子