京都ちーびず起業セミナー in 城陽市

 平成28年1月29日、城陽市にある「きらっとコミュニティカフェ」で京都ちーびず起業セミナーを開催しました。参加者は10名で、まず、会場を提供していただいた「きらっとコミュニティカフェ」の浦畑眞一郎理事長から現在の活動状況についてのお話があり、その後、カフェの飲み物やクッキーをいただきながら、全員が自己紹介してスタートしました。
3日目となる今回は「継続していくためのお金のこと」というテーマで、まず藤村から「お金」編の講義をした後、「NPO法人丹後の自然を守る会」理事長蒲田充弘さんから実践者としての体験談をしていただきました。

1.中小企業診断士の「お金」のお話   講師 藤村正弘

•地域力ビジネスは地域課題解決事業の継続が目的で、一般の営利企業のように多額の利益を得て蓄財することを目指すわけではないが、事業を継続していくためには必要最低限の利益確保と資金不足の回避が必要になる。
•そのためには、起業にあたって、財務の観点から「利益計画」「資金調達計画」「資金繰り計画」の3つを作り、不足がないかをよく考えて、スムーズな発進をするようにしよう。
•たとえ立上げ時期は赤字でも、黒字になるまでの間、資金が回っていけば事業継続は可能なので、「大切なのは損益より資金繰り!」という言葉を念頭において、地域課題解決に向けて邁進してほしい。
という主旨をお話ししました。

2.実践者の体験談   講師 NPO法人丹後の自然を守る会理事長 蒲田充弘氏

 実際に宮津市や与謝野町で蒲田さんとコラボしながらビジネスを展開されている生産者さんの商品「みかんジュース」「はっさくくりーむロールケーキ」「丹後ちりめんタオル・パフ」を紹介しながら、具体的な事例を発表していただきました。
•みかん農園では収穫の季節だけでビジネスが終了してしまうが、ジュースにすることによって1年間販売可能になるだけでなく、他の商品にも利用できるようになった。本日のロールケーキにも果汁が使われている。
•ロールケーキは、食味ランキング特Aを獲得した丹後産こしひかりの米粉を使用しており、小麦アレルギーの子供にも食べてもらえるなど消費者にも喜びを与えている。
•丹後ちりめんの需要が減退し、当初身体を洗うタオル素材としては考えられなかったが、鬼しぼ技術を使うことで、皮膚にやさしく、化学繊維製品にないメリットが打ち出せた。
•丹後に限らず、各地域の足元には宝が眠っており、協力しあえば必ずビジネスチャンスがある。これらの事例のように地元の素材を使うことで、地域課題を解決しながらお金が動くシステムを作り上げることが必要であり、そのためにはすぐにネット販売などに飛びつかず、まず地元ファンを増やしていくことが重要になってくる。
と、熱く語っていただきました。
 その後の質問タイムでは予定時間を大幅にオーバーするほどの盛り上がりのうちに終了しました。

  ●平成28年2月4日掲載 【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 藤村正弘

【問い合わせ先】 京都府地域力ビジネス課(京都府ソーシャル・ビジネスセンター) 電話075-414-4865

 

京都ちーびず(京都地域力ビジネス)