京都ちーびず起業セミナー in 京丹後市
シリーズ企画で1月14日、21日と続いたこの講座も今回の28日の経営とお金の講座で最終回となり、10人の熱心な受講があった。
場所は京丹後市峰山の和い輪い楽習館とカフェ「がや我家」で開催された。
実践の場からのゲスト講師は、湊地区活性化推進委員会の平野博文氏、講座の担当は中小企業診断士の西河(筆者)が担当した。中間の休憩タイムでは楽習館近くの「がや我家」でのスイーツとコーヒーのほっこりタイム、最後はシリーズ企画を通しての感想や、意見交換会が催された。
1.セミナーは経営とお金の話~計画作りが重要~
事業を採算ラインにのせるための計画作り、資金繰りの考え方、売上アップのための手法
などを説明した。
資金調達のバリエーションの中で補助金を活用する際の基本的な考え方を説明した。計画作りのところでは、「昨今の厳しい経済環境では、利益を取るという意思を持って前向きにプランニングしないと、ペイラインまでも行かない。」と講義したところ、日頃の実感に一致したのか大いに賛同をいただいた。
補助金の申請運用については、経営資源もマーケットも限定して、ニーズを絞ること、地域課題についても、出来るだけ具体的なところまで落とすことが重要であると説明した。
2.実践者の話は「漁師めし」の立ち上がりから実践まで
湊地区活性化協議会は、久美浜町活性化協議会において作られた、旧村単位8協議会の一地域であり、海水浴場・漁村などの観光資源を持つ風光明美なエリアである。
今回は、企画として湊食堂で漁師めしという地域で獲れた海産物の食べ放題を昨年から実際し、事業にするまでの苦労話やランニング後の近況までを平野博文氏が解説された。
(平野氏は上から2つめの写真、右はそのイベントのパンフレット)
一番効果のあったこととして、漁師、民宿経営者などの自営業者に企画に参画して貰うことで、地域の活性化なくして、自らの経営もないということを理解して貰えたということ、また、事業体としての経営のPDCAサイクルを回すということについては今後の課題であるということを話された。
3.シリーズとしての意見交換会
最終回ということもあってシリーズの感想も含めて意見交換会がなされた。
意見として
・地域力ビジネスも普通のビジネスと同じく経営の組み立てなどはプランニングが重要で、ランニング後も採算を合わせる努力が必要だと感じた。
・ゲスト講師の話を聞いていると意外と地域で活動されている事例を知らなかったことなどもあり、地域の連携が必要だと改めて感じたなどの意見があった。
京都府より参加の長友地域力ビジネス課長より、地域力ビジネスの分野と地域力再生の分野の事業採算性の見方は今後、分けていかねばならないとの言葉があった。
●平成28年2月4日掲載 【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 西河豊