京都プレミアムちーたび参加通信
~生誕石門心学「石田梅岩」の教えに触れるPart1
ありべかかりのこころのままに生きるとは?・・で、京都丹波の秋を満喫~
11月23日(日)、亀岡市の老舗料亭「宮本屋」の木戸社長がガイド。
①郷土が生んだ江戸時代中期の心学者、石田梅岩の教えに触れるとともに
その教えから生まれた街づくり活動のお話
②明智光秀ゆかりのまちおこし「ききょうの里灯り」を体感
③解禁日を迎えた「ぼたん鍋と焼きぼたん」を中心に京丹波の食を体感
7名の参加で、上記3プログラムを体験・体感し交流を楽しんだ。
1.石田梅岩でまちおこし
最初に宮本屋の木戸邦考社長より「梅岩話」を聞いた。性善説に立った「ありベかかりの心(あるがまま正直に生きること)」や「先もたち我もたつ(相手のことを考えた商売)」、正直・倹約・勤勉を勧めるなど、商人道や商業の社会的役割を説く石田梅岩の教えには参加者も共鳴するところがあり、有意義な時間を過ごせた。
【梅岩話】
「梅岩の教えを亀岡の街づくりに活かせないか」そんな考えのもと、木戸社長は「心学の道」や「心学の道のれん街」などの街づくり活動に尽力されている。200年以上続く日本の会社は3000社以上あり他国に例がないとし、京都の老舗企業を例に挙げながら「京都経済の根底には梅岩の教えがある」という話は印象的だ。拝金主義を否定し、商業と道徳の融合である梅岩の教えは現在の企業の社会的責任の考えと通じるところがあり、その先見性に驚くとともに改めて企業の社会的役割なども感じる内容であった。
2.「ききょうの里灯り」
次に訪れたのはききょうの里灯り。千枚の「絵あんどん」とイルミネーションは幻想的な世界を感じさせてくれた。また、今年度から地元女子らが営業するいっぷく処では、小畑三香子さんからもガイドをしていただいた。
【ききょうの里灯り】
2013年より始まった「ききょうの里灯り」。明智光秀ゆかりの谷性寺門前で行われたこのイベントでは幻想的な千枚の「絵あんどん」が迎えてくれる。ガイドを務めてくれた小畑三香子さんによると、「夏には五万株の桔梗が咲くこの里で秋にも何かできないか」との考えから始まったとのこと。今年は11月14日から23日までの10日間行われた。
「絵あんどん」は地元の幼稚園児や老人ホームの入居者によるものだそうで、イルミネーションの飾りつけも地元の一般の方の作業とのこと。また、いっぷく処では、地元食材のおにぎりやからあげ、豚汁、ぜんざいなどが出され来場者のみなさんにほっこりしていただいたとのこと。このような活動に素朴さと地域の一体感が感じられ、どこか暖かい気持ちにさせてくれた。「次は夏の桔梗を見に行こうかな」そんな気持ちにもさせてくれた。
3.ちーたびの締めくくりは、京丹波の食 ぼたん鍋・焼きぼたんを体感
最後に、ぼたん鍋を中心とした豪華で美味しい食事を楽しんだ。実は参加者の一番のお目当てはこの料理だった。ぼたん鍋と石焼きのほかに柿と菊菜の白和えから始まりお造りや栗ご飯など計八品。なかでも独自にブレンドした特性味噌と地元食材を利用したぼたん鍋は絶品だ。「京丹波のぼたん鍋をもっと広めたい」と語る社長を応援したくなる。また、ソムリエでもある社長が選んだワインも料理を引き立ててくれた。参加者からは「うまい!」「ほんまにこの値段でいいのですか?」と驚きの声が・・・そして帰りには土産までも・・・最後は「この企画があまり知られていないのは勿体ない!」の大合唱。味、ボリューム、値段、そしてもてなしの心・・・いい意味で期待を裏切られ、参加者は一様に満足した。
●平成28年2月4日掲載 【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 鬼頭靖彦