京都ちーたび参加通信
<みんなで作る世界でひとつだけの飴☆宇治の老舗飴屋で飴作り体験&工場見学!!>

 12月20日、宇治にある老舗製菓店「株式会社岩井製菓」にて、作りたての飴の美味しさや手作りの楽しさを感じてもらおうと「伝統の京飴作りの体験」が催された。副工場長を務める中橋甲介さんによるガイドで、次のように行われた。
 ①岩井正和社長による飴の歴史などのお話
 ②飴作り体験と工場見学
 4名が参加し、交流を楽しんだ。

1.「飴」を学ぶ!

 岩井製菓では昔ながらの味が表現できること、そして一つずつの形が異なる、手作りの飴がもつ「ぬくもり」を伝えられれば・・・という考えのもと「手作り」にこだわっている。参加者も普段できない「手作り体験」を楽しみに参加したようだ。
 最初に岩井社長から飴の歴史や砂糖などの原料の話を伺った。飴は「あまい」が語源とされ、720年に編纂された「日本書紀」で、その存在が確認されているそうだ。当時の飴は米を使った水飴で、現在の固形飴の形になったのは、材料となる砂糖が一般に流通するようになった江戸期からとのこと。そんな砂糖も精製度の違いから、グラニュー糖などの「ざらめ糖」や上白糖などの「車糖」に分類されるなど、普段は何気なく使っているものにもいろいろな学びがあった。そのほか着色料や酸味料など普段なかなか聞けない話を伺い、貴重な体験ができた。

2.世界でひとつだけの飴作りに挑戦!

 次はいよいよ中橋副工場長のガイドで飴作りと工場見学へ。今回は棒のついた珍しい形状であること、また師走という時期でもあることなどから、大人気商品である「開運干支飴」の手作りを体験した。
 飴は、①砂糖や水飴などを高温で煮詰め、冷却板で冷やして飴生地を作成②ロープ状に伸ばした後、球状に切断③切った飴を棒にさし型でプレスする、という工程を経て作られる。今回は、この工程の中で切断や型でのプレスを体験した。
 参加者の方々は、初めての作業を楽しそうに協力しながら作っていく。また、ここでしか味わえない「出来立ての飴」も食べることができた。出来立ての飴は暖かく柔らかい。そんな飴を口に入れると冷めて硬くなっていった・・・こんな変わった体験も魅力的だ。
 参加者からは「出来立ての飴の試食や飴の手作りなど、普段できない体験ができて楽しかった。」「言葉ではなかなか伝えられないことを子供に体験させることで伝えることができてよかった。」などの声を聴くことができた。 
 最後は平等院表参道にある「憩和井」にて人気の抹茶ソフトクリームを堪能し、今回のちーたびを終えた。

3.今後に向けて

 一般に「工場見学」は普段見ることができないものを見せてくれる。今回のちーたびでは、「見る」だけでなく「作る」や「試食」などを通じて「伝統の京飴」を感じることができた。子供から大人まで学べて楽しめる企画であり、参加者からも高評価だった。今後も継続を期待したい。

  ●平成28年1月18日掲載 【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 鬼頭靖彦

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