第23回 京都地域力ビジネス応援カフェ in 醍醐

 今回の応援カフェは、平成27年12月02日(水)、伏見区の端山ヶ丘団自治会館で、(公財)京都産業21の中小企業事業継続支援センターと連携して開催されました。テーマは、「京刺子の事業継続を応援しよう」です。長友京都府地域力ビジネス課課長の挨拶、山本京都中小企業事業継続支援センターコーディネーターによる同支援センターの紹介の後、本日の主役・有限会社布絵 代表取締役 真野雅典さんによる京絵刺子の紹介と実演がありました。保津のさくらプリン、黒豆コーヒー、ゆず飴を試食、休憩の後、2班に分かれて「事業継続の可能性」について意見交換しました。地域で活動している方や刺子に関心のある方、京都府や京都産業21の職員など約20名が参加し大盛況でした。

1.真野さんによる京絵刺子の説明と実演

 真野さんが手がけているのは、京絵刺子キットの製造・販売です。紺地の布に友禅作家の描いた模様を、チタンホワイトという染料を用いて型友禅の手法で描き、袋物やタペストリーに仕上げた後、刺子用の糸、刺子の手順書などとともに箱詰めし、通販会社に納めておられます。実際に刺子をされるのは、東北地方の農家の主婦の方が多いそうです。作業は、それほど難しいものではないですが、作業スペースや作業台(1㎡くらい)が必要です。引退を表明したところ、通販会社から後継者を探すように言われたそうです。通販会社との関係も良好です。

2.特産品や活動の紹介、アピール

 亀岡で「保津あい(藍染)」を研究しておられる方、NPO法人ふるさと保津さん、亀岡で障がい者の作業所にお務めの方(織物の工房、教室をしたい)、着付け教室をしておられる方らから活動や今回のカフェへの参加動機などをご紹介いただきました。試食タイムの保津のさくらプリンは地卵(さくらこめたまご)を使ったもので、一般のプリンに比べて、やや硬めの印象がありました。黒豆70%のコーヒー、ゆず飴も美味しくいただきました。

3.意見交換

 しばし休憩の後2班に分かれ、事業継続の可能性について意見交換しました。
 作業を見える化した方が良いのではないか、地元に限定せず、移住者も候補として考えてはどうか、子育てママも仲間に引き込めそうだ等々の意見が出されました。作業環境がある程度整っている方から「後継について一考に値する」との力強いお言葉もありました。承継にあたっては、作業のほかにも通販会社や友禅作家さん、材料の仕入先さんらとのつながりをどう引き継ぐか等々、課題はいろいろあります。大きな商いは望めませんが、手堅い受注はあり、その額も年々伸びているそうです。うまく承継できるといいですね。

  ●平成28年1月4日掲載 【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 山脇康彦

【問い合わせ先】 京都府地域力ビジネス課(京都府ソーシャル・ビジネスセンター) 電話075-414-4865

 

京都ちーびず(京都地域力ビジネス)