第73回 京都ちーびず応援カフェ&交付金説明会 in 京都市西京区

 京都ちーびず応援カフェ&交付金説明会が6月1日(金)、京都市西京区の新林池公園近くにある「ハウス・このゆびとまれ」にて開催され、地域活動をされている方、NPO法人の方、ちーびず推進員、京都府職員など、20名の参加がありました。京都府地域力ビジネス課 長友課長の挨拶の後、「ハウス・このゆびとまれ」のマスター住本博司さんからお店や活動内容の紹介、京都府地域力ビジネス課の堀口主任から地域力ビジネス交付金の説明と事例紹介、ちーびず推進員 竹嶋さんから三部式ドリッコきものが紹介されました。その後、ちーびず推進員 池田さんからの推薦で「ハウス・このゆびとまれ」が紹介されたTV番組を2本見ながら、手作りシフォンケーキとコーヒーをいただき、参加者の自己紹介を経て、3つのグループに分かれて意見交換が行われました。

1.ハウス・このゆびとまれ」の活動紹介

 会場の「ハウス・このゆびとまれ」は、近所の方々が気軽に立ち寄れるコミュニティカフェです。マスターの住本博司さんが、退職後にヘルパーを7年経て、地域のお年寄りなどだれでも気軽に立ち寄れる居場所をつくりたいという思いから、カフェやマルシェの他、最近、庭の剪定や荷物運びなど地域のちょっとした御用聞きを「地域支え合い活動」として開始されました。オープンから4年たち、老人会の催しや他の地域のグループ等にも利用されるなど、だんだん利用者も増えて1500人を超えました。
 住本さんは地域の老人会の会長もされるなど、地域の活動にも積極的に参加されています。
 また、昨年からは「ヘルプ・このゆびとまれ」という簡単な介護の仕事もされています。ハウスの利用者さんによる口コミから、月平均で20人程度の利用があります。




2.地域力ビジネス交付金の説明、交付金活用事例紹介

 京都府地域力ビジネス課の堀口主任より、地域力ビジネス交付金の説明を、具体的な事例と併せて紹介していただきました。宇治田原町の町特産 古老柿(ころがき)にする鶴の子柿(渋柿)の規格外品を活用した無添加の「柿酢」の開発販売の活用事例や、南丹市の交通が不便な美山地域での、旬野菜の惣菜の真空パックの開発などの事例を中心に、城陽市のコミュニティカフェ、南丹市のご用聞き活動、南丹市の地域の拠点カフェ、京都市の家事サポートの6つの事例を紹介されました。
 ちーびず推進員の竹嶋さんからは、三部式ドリッコきものが紹介されました。洋服の上からドリッコきものを着た竹島さんが着物を脱ぎながら、着付けのしやすさやお手入れの容易さなどポイントを解説されました。
 また、ちーびず推進員の井上さんと京都府の長友課長から、アンテナカフェで実施されるちーびずマルシェやちーびすワークショップ交流会の紹介もありました。

3.各グループでの意見交換会・交流会

 最後に、「暮らしを支え合うちーびず(地域ビジネス)について考えよう」というテーマで3つの班に分かれて意見交換が行われました。
・大原野の地域活性をテーマに様々な意見で交流。大原野の考え方を地域に浸透させるために、など。
・地域の外に出にくいお年寄りをコミュニケーションの場に駆り出すための取り組みとして、趣味の場をつくるなど。
・家賃と人件費を払うための仕組みなど、お金の話を中心とした意見交換。
などを中心とした意見交換でした。

 参加者の皆さんの意見交換がとても活発で、時間が来てしまったため途中で終えなければならなかったことが残念なくらい、たいへん有意義な時間でした。
 最後の長友課長からの総評にもありましたが、ちーびずの取組が広まっていき、お金儲けから入るのではなく、気が付いたらお金を払いたくなるような、そんなビジネスがたくさんできると素晴らしいですね。
 交付金や補助金をもらおうとすると、報告等が必要になってきます。そのため、決算や様々な書類を作成しなければなりません。たしかに手間はかかりますが、それらを行うことで地域の方々から信頼され、活動の輪も広がり、継続して活動していくことができます。書類の作成なども含めて、地域での助け合いが進んで、多くの地域ビジネスが活発になってほしいものです。


●平成31年3月26日掲載【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 伊佐 嘉仁

【問い合わせ先】 京都府地域力ビジネス課(京都府ソーシャル・ビジネスセンター) 電話075-414-4865

 

京都ちーびず(京都地域力ビジネス)