第79回 京都ちーびず応援カフェ in 亀岡市
京都地域力ビジネス応援カフェが1月22日(火)、亀岡市の「ふらっとHOUSE」にて開催されました。わくわくバスケット、NPO法人京小町踊り子隊プロジェクト、ドリッコ着物縫製チーム、ちーびず推進員、府地域力ビジネス課など多彩な参加者総勢12名が集い、活発に交流しました。今回は、「京小町踊り子隊プロジェクト」の活動紹介の後、参加者全員が2グループに分かれて相互交流と意見交換会を行いました。
1.「わくわくバスケット」の取り組みについて 代表 石田 数美 さん
地域力ビジネス課長友理事の挨拶の後、「わくわくバスケット」代表者の石田数美さんより、わくわくバスケットの活動と、ドリッコ着物の縫製の仕事を受けた経緯や理由について説明がありました。
① 子育てをしているママさんたちの孤立を防ぐ
わくわくバスケット代表の石田さんは、未就園児の子供が遊びにくる場を提供する「ゆりかごひろば」の運営に携わり、子育てで一旦仕事から離れ、社会との接点がなくなったことで孤立しているママさんたちをたくさん見てきた中で、子育てをしながらでも自分のペースで仕事が出来、少しでも収入に繋げられる場を提供したいと考えています。
② モノづくりをすることで心の落ち着きを取り戻す
人は何か自分の興味のあることや楽しいことに取り組んでいるときは夢中になり、ストレス発散にもつながります。子育てで疲弊しているママさんたちが自分の好きなものを作って、発表し、販売する場を提供することで心の落ち着きや社会とのつながりを取り戻すことが出来ればと思い、9年前から取り組みを継続しています。
③ もっと普段から気軽に着物を着ることが出来ないか
一般的にも着物を持つにはお金がかかり、成人式に着物を購入したり、借りたりすることもできない人もいます。そんな中、もっと気軽に着物を着ることが出来ないかという思いを普段から持っていました。
④ ちーびず、ドリッコ着物との出会い
地域力ビジネス助成金やちーびずのサポートを通して、ドリッコ着物と出会いました。気軽に着られて、手入れも簡単というドリッコ着物に非常に興味を持ち、これを広げていきたいと思いました。岩崎さんにお声がけをしていただき、縫製の仕事を通じて、いままでの課題が解決できるのではないかと考えました。しかし、いざ始めてみると、「自分で縫える」ということと、「縫製を人に教える」ということは、思ったより難しいことに気づきました。少しづつですが、女性のやりがい、子育てママさんの孤立防止、多世代が集まる場の提供を目指して、これからも頑張っていきたいと考えています。
2.「京小町踊り子隊プロジェクト」の活動紹介 NPO法人 京小町踊り子隊プロジェクト 代表理事 岩崎 裕美さん
石田さんの話を受け、NPO法人京小町踊り子隊プロジェクト代表理事 岩崎 裕美 さんより、「京小町踊り子隊プロジェクト」の活動紹介がありました。
① 好きなことに夢中になる
実際、自分も体験しましたが、同じところにずっといると、心がくさくさして来ます。敢えて違う環境に身を置いたり、好きなことに夢中になったりすることによって、エンドルフィンが出て心の平安を取り戻し、前向きになることが出来ます。子育てをしているママさん達が煮詰まっている現状を解消するための活動に励んでおられる石田さんのお話を聞き、とても素晴らしいと思いました。
② これからの活動について
昨年10月に株式会社を立ち上げました。TVニュースでも取り上げられ、急激に受注が増えました。現在、生産が追い付かず、受注待ち状態が続いています。そのため、今後の量産を見据えて大手企業の工場と契約し、生産態勢を整えようと動いています。また、洗えるものや手入れのしやすいもの、またより高品質なものなど、素材のバリエーションも増やしていきたいと考えています。量産体制が整うまでは、縫製のお手伝いしていただける方を増やして対応していかなければなりませんが、初心者の方でも縫製を早く覚えていただくため、動画を作成して効率的な技術指導に取り組んでいます。
3.グループによる意見交換会
最後に2グループに分かれて意見交換会を行いました。テーマは、「3部式ドリッコ着物制作と子育てママのしごとづくり」で、参加者それぞれの立場から自由闊達な意見が交わされました。
2班で出た主な意見は下記の通りです。
〇自分たちの活動の将来ビジョンを作り、協力者や、社員に示す必要がある。目指したい姿や活動の意義・目的を明確にすることによって、社員の動機づけをはかるとともに、人の募集にもつなげる。
〇人の採用については、各地域の推進員にコーディネート役になってもらい、地域ごとに縫製チームをつくることを考えてはどうだろうか。
〇将来に向けては、着物のリフォームビジネスを展開してはどうか。タンスに眠っている手持ちの着物を三部式にリフォームすることが出来れば、より着物を着る機会が増えるのではないか。
〇縫製指導動画の内容を充実させる。レベルや工程別で動画を数種類作成し、動画では伝えきれない細かなポイントは、コメントを入れて補足するようにする。
もう一方のグループでも、今後の参考になる意見が多数出され、わくわくバスケット、ドリッコ着物の今後の益々の発展が
大いに期待できる有意義な会となりました。