第72回 京都ちーびず応援カフェ&交付金説明会 in 京都市北区
~暮らしを支え合うち-びず(地域力ビジネス)について考えよう!~
地域力ビジネス応援カフェ&地域力ビジネス交付金説明会が、5月29日(火)、京都市北区の地域交流サロン「TAMARIBA」で開催され、14名の参加がありました。「TAMARIBA」を運営し、地域に貢献する不動産業の在り方を展望するフラットエージェンシーの皆さん、ちーびずへの関心が高くちーびずへの取り組みも考えている皆さんに加え、ちーびず推進員、京都府職員など多彩なメンバーが参加しました。
2チームに分かれて、自己紹介や暮らしを支え合うちーびずの在り方などにについて熱心にディスカッションを行いました。「TAMARIBA」特製のシフォンケーキも出され、楽しい交流の場となりました。
京都府からは、ちーびずを推進めるためのポイントやちーびず活動を支援する地域力ビジネス交付金について説明、ちーびず推進員からは3部式のドリッコきものや府内各地のちーびず製品の紹介があり、グループ意見交換では暮らしを支え合うちーびずの在り方を多面的に学ぶ場ともなりました。
1.あいさつ、ちーびずポイント解説、地域力ビジネス交付金説明
長友地域力ビジネス課長から、ちーびずは京都式のソーシャルビジネスであり、地域の特産品の開発・販売、地域のコミュニティづくり(ママたちのたまりばなど)、地域の支え合い活動(元気な高齢者による高齢者の生活支援)などの地域の課題解決を、ビジネス的手法を取り入れていくことにより持続化させ、地域に新たな仕事を作ることも目指すもの等ちーびずポイントの解説がありました。
また、堀口主任からは、地域力ビジネス交付金を活用した各地の成功事例(移動販売車による地域のご用聞き活動、交通が不便な地域での食の宅配サービス活動など)や、平成30年度の地域力ビジネス交付金では、新たに「ちーびず地域の支え合い推進プログラム」が設けられ、府の補助率が2/3まで引き上げられていることなどの説明がありました。
2.地域交流サロン「TAMARIBA」の紹介、ちーびず推進員からのプレゼンテーション、ちーびずプラザ紹介
フラットエージェンシーの奥田さんから、地域交流サロン「TAMARIBA」のコンセプト、施設、事業等について紹介がありました。地域に開かれたコミュニティスペースの中で、多彩な方々が集い、交流し、自由に時間を楽しんでいただく新しいスタイルのお店で、多目的スペースとカフェ「風良都」、すまいの相談室(専門スタッフが対応)、建築工房「京匠」、美容室「Prime」があります。コミュニティスペースの利用は無料ですが、カフェ「風良都」への参加者分のワンオーダーが必要で、これで一定の収益を確保するシステムとなっています。開設から5年目になっていますが、「地域の広場」として、ママさんグループから高齢者の集いまで、多彩な人々が集まってきています。5月にも、「ベビーヨガ」、「ちぎり絵教室」、「歌声喫茶」、「英会話」、「パソコン教室」など多様な催しが開催されています。カフェ「風良都」には、「図書コーナー」や「キッズコーナー」も設置され、家族連れでも楽しめます。奥田さんは宅地建物取引士ですが、かつてパティシエの経験があり、自家製シフォンケーキを始め独自レシピのメニューもカフェで提供し人気となっています。
ちーびず推進員の堤明日香さんからは、3部式着物「ドリッコきもの」が、いかに簡単に着られるかの実演があり、その仕組みがわかりやすく説明されました。また、ちーびず推進員の竹嶋貴代美さんからは、美山地域で始まった食の宅配サービスが、備蓄やより広い流通のニーズを受け、旬野菜惣菜を真空パック化した事例が紹介され、試食品も提供されました。
京都府庁旧本館「ちーびずプラザ」には、カタログやブログなどで紹介されたちーびず製品が展示されています。
3.参加者自己紹介・意見交換会
1班では、「TAMARIBA」の活用方法について討議されました。奥田さんからは、大きなイベントとして、お正月マルシェと夏マルシェを開催しており、お正月にはもちつき大会など、夏マルシェでは京野菜や雑貨の手づくり市などが催され、地域から多くの住民が参加されているとのことでした。また、近所のお店と連携して北大路テラスネットワークを結成し地域おこしの勉強会や落語会も開催して、地域活性化にも取組んでいるとのことでした。近年、近くの大徳寺周辺に多彩な店が集まってきており、ネットワークの輪を広げていくことも地域の街づくりとして大切ではないかとの意見や「TAMARIBA」に集う人々の中から、新しいちーびず活動が生まれるように支援していくことが重要という指摘も出ました。
2班では、ちーびずの地域貢献について意見交換がなされました。「TAMARIBA」は「地域で一番住みやすい町にする」という経営者トップの思いを地域住民と共有するよう運営されており、今後ともそのことは重要で、特に会社をリタイヤした男性、地元出身でない子育て中の母親など孤立感を持ちがちな人々に訴求していくことが重要ではないかと指摘されました。その際これまでの社会的な経験や技能を活かし、多少の報酬も得られるかたちで活動に引き込んでいくことの重要さも指摘されました。