キタクワッペン
~京都市の北区でも「じかん家族」が生まれます~
京都市の11区の中で3番目に大きな面積を持つ北区、金閣寺や上賀茂神社といった歴史的資産から、雲が畑や鷹峯などの大自然、おしゃれで魅力的な街並みの北山通りなどもあり、多様な顔を持っています。
しかし、北区住民でさえ知らない面白いコト、素敵なコトがたくさんあります。
北区のそんな場所だけでなくそこに関わる人を発掘し紹介していくことで、北区民自身が地域に関わっていることが嬉しくなるようなフリーペーパーを作成するプロジェクトが進んでいます。
それが、この12月に創刊予定の「北区じかん」、立ち上げ支援で訪問しました。
1.創刊号に向けての取組み
以前から北区について発信していくようなことがしたいと思っていた任意団体キタクワッペンの代表岡本さんは、今年6月に、山科区で「山科じかん」を発行しているグループに出会いました。
北区でもやりたいということを相談し、紹介されたのがNPO法人みのりのもり劇場。みのりのもり劇場は、京都府内のあちこちでひろがっている「じかんシリーズ」の仕掛けている団体です。
2012年3月に「右京じかん」を発刊後、2014年に「山科じかん」、その後「南丹じかん」「乙訓じかん」と次々に波及させています。そして「北区じかん」は今回、8番目の「じかん家族」の仲間入りをします。
北区に住む人、働く人、訪れる人のために、もっと地域に愛着がわくような魅力を伝えていきたいと考えています。他の「じかんファミリー」との集まる機会などに参加する中で、メンバーが集まり、区役所の全面的なバックアップも受けることができ、構想から6か月で間もなく創刊という段階まで漕ぎつけました。
北区には大学が5つあり、学生の多い地域でもあります。つながりのある大学の先生や学生も今後関わってもらう予定です。大学との連携で開始されるコミュニティFMとの連動企画も考えておられます。
他のフリーペーパーとの違いは、営業的な宣伝ではなく「人」に焦点を当てること、たくさんの人に出てもらって人がつながる、北区の魅力を自分たちが発掘するフリーペーパーにしていきたいという思いです。
2.継続して発行してくために
立ち上げは交付金支援等も受けたいと考えていますが、継続して発行するためには広告収入と発行に携わるメンバーの強化が必要です。10000部を見てほしい人に届けていかないと意味がありません。
今の中心メンバーは4人。それぞれフルタイムや自営業の仕事を持ちつつ創刊号をつくってきました。今後に向けてあと数人、中心となってくれるメンバーを増やしていく必要があります。
創刊号を編集する中で男女の視点も違うことに気づいたそうです。地域で過ごす時間が長い子育てお母さんなどが、取材から編集まで関わっていくことで、仕事にできる仕組みも必要です。単なる広告ではなく、「北区じかん」だからできる記事広告のような企画、また「ちーたび」の企画などの可能性があります。
そのために創刊号は非常に大切です。まずは創刊号の発行後、広告主の候補をリスト化してコンタクトをとっていくこと、そして収益計画を立てて継続できるシステムづくりが必要です。北区での「北区じかん」の継続発刊を心から応援していきたいと思います。
●平成27年12月10日掲載 【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 阪本純子