ここ数年以内に起業された個人あるいは法人様を、診断京都の編集担当者が取材をしてご紹介するコーナーです。 創業のきっかけや創業後の取り組みについてお聞きしています。
京丹後市商工会様よりご紹介頂き、京丹後市大宮町で平成27年11月1日に開業された「hair salon ARY」の代表田邊知広さんと、奥様でスタイリストの有紗さんにお話をお聞きしました。
兵庫県神戸市出身で東京のヘアサロンで10年間勤務していました。将来独立し、開業するにあたって東京や地元神戸も選択肢にありましたが、妻(有紗さん)の出身地である自然豊かな京丹後市の環境に惹かれ、開業することにしました。
美容師として業界に入って、2~3年で店舗の責任者を任されました。そこで経営について意識するようになり、「将来は自分の店を持とう」と意識し、独立するための準備を始めました。
スタイリストとしての技術を高め、独立するためには多くの経験が必要になります。そのために来店客の多い店舗に移籍し、年間のべ2,000人以上のお客様の担当をさせていただくことで、お客様1人1人の髪質に応じた最適なカットやセットを行うことが出来る技術や、サービス時の接客スタイル、応対について等多くの経験を積み、スタイリストとしての自分の「型」を身につけることが出来ました。
今まで多くのお客様と接してきた経験によって、地域や環境が変わってもお客様に対する「技術」や「接客」についての不安はありませんでした。
開業するにあたっては、地域に密着した、独自性を打ち出していくことで他店と差別化し、お客様に来店して頂ける店舗になるように計画を作っていきました。
特に、これまでの経験から価格面で大きく差別化した設定にしました。低価格でありながら高品質のサービスを提供することでお客様にリピートして頂ける店にしていけると思って価格・サービス等を組み立てています。
Web サイトを用いた広告を中心に集客していますが、足元商圏である京丹後市だけでなく、広域からお問い合わせ、ご来店頂いており、3か月が経過しますがリピート率も順調で手応えを感じています。早期にもう1人スタイリストを採用して、お客様をお待たせすることなく対応できるようにしていこうと思っています。
自店が「人の集まる店」になることで人の流れが出来て集まり、他の業種も地域に開業していってほしいですね。このお店だけでなく、地域全体が元気になるお店になるように頑張っていきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
京丹後市商工会 経営支援課 係長 岡朋博氏より
東京の繁盛店で勤務された経験、ノウハウを十分に発揮されており、ご自身の持ち味を活かした店舗として営業されています。
店舗のある大宮エリアにおいては大小あわせて20件以上の美容室がある中で、オープンして3ヶ月ですが、しっかりと組み立てられた店舗のコンセプトやお店のこだわりがお客様に伝わっており、順調なスタートを切っておられます。
田邊さんご自身も地域に溶け込んでいき、盛り上げていくためにボランティア活動などにも参加されているなど、公私ともに「地元に密着した」活動をされており、地域を更に活性化していく取り組みにも期待しています。
(取材:神戸壯太)
hair salon ARY |